2023年23号の感想
というわけで今週の感想いきます!
前回、沼駿先生は読み切りでしたね、勘違いしてました。
面白かったから、連載楽しみです。
■ドリトライ(新連載)
新連載ということで、戦後の拳闘もの、ですね。
作画やコマ割りやモノローグを見るに松井優征先生のテロワールを感じます。元アシスタントとかなのかな?
やっぱりこのテーマで比較しなきゃいけない作品が「はじめの一歩」(全46巻)だと思います。
名作中の大名作、はじめの一歩のラストで描かれた戦後編エピソードは名作を締めくくるに相応しいものでした。
戦後の日本人のメンタリティに寄り添い、当時の貧しいながらも前向きに生きていた人間が、誇りを守る為、米兵相手に戦いを挑む、あれ単体で見ても素晴らしい作品でしたね。
つまり、ドリトライがジャンプの中堅以上に食い込むためには、はじめの一歩以上の感動、もしくは差別化が必要になると思ってます。
※本来は「あしたのジョー」なんでしょうけど、未読のため控えます。
それを踏まえて一話目は
「ギリギリ及第点」
というのが個人的な感想。
はじめの一歩の焼き回し感はあまり感じなかったです。どっちかというと哲也〜雀聖と呼ばれた男〜っぽく感じました。
ただ、ディティールがもう少し欲しかったです。
はじめの一歩の輪タクとか、哲也の銀シャリとか、ああいう文化のディティールが一気に臨場感出してくれるんですよねー。
「心の強さが違ぇんだよ」
も、何か普通ですよね。
あれだけ擦るならもうちょっと言い回しが凝ってた方が興味湧く気がします。
でも、絵は意外と悪くないし、雰囲気出てると思うので、期待してます。ボクシング漫画は泥臭い方が良いっす。
ジャンプって格闘系が割と不遇ですよね。
真島くんくらいですか?
ウルトラレッドやウルトラバトルサテライトのように面白くても打ち切りみたいなのが多いイメージあります。
頑張って欲しいです!
はじめの一歩…137巻?…いや何か記憶無いっすね。
■ワンピース
バギー熱いっすね。
バギーこそが最も海賊王としての資質を持ってるんじゃないか?
こういう廻りを熱狂に巻き込んでしまう紛れもないカリスマ。
個人的にはルフィよりも、バギーを応援したくなってしまいます。
なんだかんだクロコダイルとミホークもバギーに飲み込まれてしまってるあたり、大物には間違いないですよね。
場面は変わってサボくん生きていたんすね。
良かった良かった。
■テンマクキネマ
今回、今後の展開がクリアになった気がしてます。
恐らく「渚」という作品は無名の製作陣による伝説の映画になるんでしょうね。
BECKでいうところの「Devil's Way」のように。
それで、映画関係者の間で話題となった「渚」の脚本が天幕の脚本であることに気づく人間が現れ、天幕の死の真相に近づいていく…そんな感じでしょうか。
今のところ普通に面白く読めています。
■キルアオ
前回にも書いたけれど、やっぱり痛い感じ。
おっさんと若い子のギャップで笑わせようっていう意図はわかるんだけど、そのギャップ自体がおっさん目線のギャップだから、どうしてもリアルじゃないし上滑りしてます。
おじさんが若い娘に言われて悲しい言葉第一位「キモい」という感性自体が古く見えちゃいます。
あと、中学生設定なのに顔が結構大人っぽい造形だからおっさんと若者のギャップが甘くなっているようにも見えます。
新宿スワンから、東京リベンジャーズへと凄まじい絵柄の変貌を遂げた和久井先生を見習ってほしいですね。
展開がどこかで見たことある手垢つきまくりな感じなのもマイナス。
これで生き延びられる程今のジャンプは甘くない気がします。
■人造人間100
最後のコマ良かったんじゃないか?!
今作の中で一番カッコいいコマだったと思います。
やっぱ江ノ島先生好きです。
ただ、農夫の人が瞬殺されたシーンを見て、物足りなさを感じました。
農夫の人の名前もわからず、どういう人間かも入ってきてないうちにやられてしまっているので、衝撃が薄いんですよね。
名前は意図して隠し「俺はこの人の名前もまだ聞いていなかった…」みたいな展開をやるのかもしれませんけど、それよりももっと人物を掘り下げる方を優先させるべきだと感じます。
最後のコマがもっと映えるのは、農夫の人のキャラが伝わった上で、だと思うんですよね。
物語的にはたたみに掛かっているようですが、まだまだ応援してます。
それとも暗号学園が新章入ってるから何とかなるのかな?
◆総括
暗号学園が絶対に最終回だなこれ、って雰囲気を出しておきながらまさかの新章突入。
え、そんな余裕あるのか。
今週は呪術廻戦なかったので、やや不完全燃焼。
そういえばジャンプ+の読み切り「大巨人」、凄く良かったです。
特別な事やってるわけじゃないけど、演出がずば抜けてて読ませます。
一読の価値ありです。