2023年24号の感想
というわけで今週の感想、いきます。
■鵺の陰陽師(新連載)
またこういうテイストの新連載か…。
表紙を見て正直げんなりしました。
でも、読み終えると全然嫌な気分じゃないんですよね。
それは偏に、キャラの性格の良さによるものだと思います。
膳野と鵺、第一話でのキーマンとなる2人が凄く性格の良いキャラだった。
テンプレだと
膳野は不良に逆らえない、弱い感じのキャラ。
つまり主人公の優しさを表現するための出汁として使われることが多い印象。
それでいて、重要な場面で勇気出しておいしいところもっていくタイプですよね。
鵺は、高飛車で「お前を助けてやろうか?そのかわり俺の言う事を聞け」みたいなキャラが多いですよね。
主人公の望まない主従関係が先にきて、後々主人公が逆に助ける展開が熱かったり。
そういうテンプレが駄目って話ではなくて、今のジャンプで妖怪退治ものっての自体が擦られ過ぎている中で、キャラまで上記のようなテンプレだと「またこういう感じか」という飽食感を感じちゃうんですよね。
でもそういう部分を良い意味で裏切ってくれたので良かった。
性格の悪いキャラが出てくること自体は悪くないんですが、それがテンプレ型の悪人だったりすると「あー、またどうせこいつこんな感じになるんでしょ」と先が読めちゃうんですよね。
読めちゃうのに、ひたすら嫌な部分を見せつけられるのがストレスになります。
どうせなら梅澤先生の描く不良位ぶっとんでて欲しいですよね。
話はズレましたが、この性格の良いキャラって結構長期連載には大事かな、と思ってます。
思いつく限りだと、ハイキューがこういう裏切られ方したような気がします。
なんか嫌な奴ポジションが嫌な奴じゃなかった、みたいな。
他誌ですが王様ランキングとかもそういうの多いですね。
期待しております。
■ドリトライ
んーちょっとダメな感じ。
色濃く打ち切り臭がします。
絵柄は本当に松井先生っぽいですよね。
演出も似てるんだけど、キャラがぶっ飛んでないのに松井演出やってるので、劣化版を観てるような気がしてしまいます。
次週はとうとうボクシングシーンになるんで、ここですね。
ボクシングが面白ければ後はどうにでもなりますからね。
でも、ボクシングのような既知のスポーツ題材に話を展開するなら、主人公がその世界に入るストーリーってめちゃくちゃ美味しいとこな気がするんですよね。
ましてや戦後というテーマがあっていくらでも面白くなりそうなのに、いそいそと試合に入ってしまうのはちょっともったいない気がします。
まぁ、ジャンプではうだうだやってると最短8週で打ち切られますから、仕方ないのかな。
■あかね噺
今週は良かった!面白かった。
今まであまり深く絡んでこなかったおっとうの輪郭をなぞりましたね。
朱音とおっとうの間ではタブーっぽくなってしまっている中で落語をどうアプローチしていくか、という中で母親が「ぞわっ」っとするシーンは良かった。
こういうアプローチを踏んだんで、選考会はぶっちぎって欲しいですね。
面白さのテンションをずっと70点くらいでキープし続けてるの、凄いです。
今後とも応援してます。
■呪術廻戦
五条先生めっちゃ死にそうじゃん…。
宿儺のラストの指、五条先生が持ってるんですよね?
五条倒して宿儺が完全体になる絶望展開になりそう。
虎杖の稽古シーンは何ですかね?
入れ替わって何かに気づかせようとしているのか。
高専側は五条が負けた時の想定もしっかりとして準備に動いてるみたいですね。
場面は変わって、ぴりつく五条に対して虎杖が
「先生!!術式邪魔!!」
というシーン、めっちゃ主人公じゃないですか…。、
高専メンバーの想いを受け取って戦いに臨む五条ですが…。
うーん、結構厳しい結果になりそう。
本当に面白さとか置いといて、五条先生に勝って欲しいです。
■人造人間100
100の作画が凄い良い。
めちゃくちゃ好き。
この不気味な感じは、やはり顔出ししてコミカルなやりとりがあった上でのギャップですね。
造形としては読み切り時の方が不気味でしたが、キャラとして生きてるのは連載版だと思います。
最近結構作画に気合が入ってる回が多くて素直に応援しちゃいます。
多分、長くないけど、この作品好きだわ。
人造人間100、良いキャラクターだわ。
◆総括
アオのハコ良かったですね。
文字を見て会いたくなるくだりとか、なんかよくわかります。
テンマクキネマも、映画構成の豆知識的な描写があって楽しかった。
職業物はこういうディティールが読んでて楽しいですよね。
キルアオは苦手です。
どっかで見た構図にどっかで見たキャラにどっかで見たセリフ。
そして主人公がカッコ良くない…悪い意味でおっさんクサい。
でもドリトライには勝ちそう…複雑です。